戸倉がお届けする〝おやすみ工房〟の金曜日の日記。
昨夜は〝おやすみ工房〟をお聴きくださりありがとうございました。
今回は応募で届いたワード、
「懐かしいエプロン」
「みかん」
そしてりかが出した、
「しゃぼん玉」
3つのワードでセレナーデが生まれた。
なんとそのタイトルは、
「みかんのサイズ」
?
なんだこのタイトル?
私も聴いていて笑ってしまった。
このタイトルを当たり前のように出したりかの感性?
いや、これは感性など高級な言葉を使う必要は無いだろう。
言わせて貰う。
変わり者のりかの視線の先に映った言葉なのだろう。
とても面白い。
天埜めぐみも菜緒も言ってるように「みかんのサイズ」と言われたら次に出せるタイトルは無いだろう。
天埜めぐみが「どうでもいい!」とトークで突っ込んでいるが私も「みかんのサイズ」と言われたらそう思う。
この曲より、りかの変わった世界を大切にしたいと思う。
このタイトルのおかげでこの歌詞を改めて読んでしまう。
するといい歌詞なんだ。
冬も終わりに近づくと
みかんも大きくなってくる
小さな甘いみかんにも
しばらく会えない
衣替えの引き出しに
もっと小さなみかんを見つけた
懐かしいエプロン
窓に映してみた
そこにはたくさんのシャボン玉
お母さんとの思い出が飛んできた
「衣替え」からあとの歌詞が特に良い。
最後の、
「お母さんとの思い出が飛んできた」
こういう素敵な締めくくりの歌詞があるのにタイトルは、「みかんのサイズ」?
誰も絶対にこういうタイトルは選ばないだろう。
しかしこのタイトルを聞いた人は考えさせられるだろう。
何故「みかんのサイズ」?
そして読んでまた考えさせられるだろう。
特にりかを知らない人からすれば、「みかんのサイズ」の意味がどこかにあるのだろうと考えさせられるだろう。
そして分かるだろう。
別に深い意味は無いと。
しかしまたこのりかというアーティストに興味を持つだろう。
「何を考えているのだろう?」
と。
そしてまず、りかの作品のタイトル、
「試着室物語」
「私の穴」
「林檎ひとつ瓜ふたつ」
「不満員電車」
「風船が割れそう」
「月が割れそう」
を見て、「なるほど」と思うだろう。
変わってる・・・
と。
そして「みかんのサイズ」というタイトルに納得するだろう。
ここでお分かりかと思うがこの確信犯はこれらの曲を書いたnao(木村菜緒)だ。
菜緒はりかというアーティストの特異性を引き出しただけでなく、しっかりその特異性を育て上げたのだ。
そのりかが〝おやすみ工房〟でどんどん素性をあらわにしてきただけの事。
面白い。
しかしこの「みかんのサイズ」を喜んで受け止めるのが関西人ならでは。
天埜めぐみの「どうでもいい!」が全てを物語っている。
〝おやすみ工房〟どこへ行くのだろう?
戸倉
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